皆さんは、どのようにして季節の変わり目に衣替えをしていますか?
学校や職場で制服の着用が必要な方々は、指定された日に合わせていることでしょう。では、それ以外の場合はどのタイミングが適切なのでしょうか?
本稿では、2024年における衣替えの適切な時期についてご紹介します。
衣替えって何?
衣替え、別名「ころもがえ」とは、季節の変わり目に合わせて服装を変えることを言います。
これは、夏用の衣類から冬用へ、あるいはその逆への変更を含みます。
衣替えの由来
衣替えの慣習は、平安時代に中国の宮廷行事から日本に伝わったものです。
中国では、旧暦の4月1日と10月1日に季節に応じて衣服を変える習慣がありました。
この風習が日本に取り入れられ、「更衣」と呼ばれるようになりました。
しかし、この言葉が女官の職名にも使われていたため、混乱を避けるために「衣替え」という呼び名に変わりました。
室町時代から江戸時代の初期にかけては年に2回の衣替えが普通でしたが、江戸時代には武家の間で四季に合わせた年4回の衣替えが制度として確立されました。
旧暦4月1日~5月4日
この時期は、冬服から春服への切り替えを意味する「綿貫」、つまり裏地付きの着物を着用します。
旧暦5月5日~8月末
涼しい帷子を着用し、更に暑くなる日にはより薄手の衣類に変えます。
旧暦9月1日~9月8日
この時期には再び裏地付きの着物に戻します。
旧暦9月9日~3月末
冬の寒さに備え、綿入れの着物を着始めます。
明治6年に太陽暦に改められた後、明治政府は軍人や警察官の衣替えを6月1日と10月1日に設定しました。
この習慣は徐々に一般の人々にも広がり、多くの学校や企業でも採用されるようになりました。
衣替えの際には、前後2週間の猶予期間があり、この期間中は冬服でも夏服でもどちらでも着用できます。
2024年春と秋、衣替えのベストタイミングは?
現在、年に2回の衣替えが一般的な習慣となっています。
- 6月1日には夏服
- 10月1日には冬服
にそれぞれ切り替えます。
春や秋の衣替えを行う場合、以下の日程が一般的な目安です。
- 春の衣替えは4月1日
- 秋の衣替えは9月1日です。
これらの日付を多くの人が衣替えの目安としています。
春の衣替えの目安
2024年の春の衣替えは4月1日(月曜)に行われ、この日から5月31日まで春服を着用します。
夏の衣替えの目安
2024年の夏の衣替えは6月1日(土曜)に設定されており、夏服は6月1日から8月31日までの期間着用されます。
秋の衣替えの目安
2024年秋の衣替えは9月1日(日曜)に行われ、9月1日から9月30日まで秋服を着用します。
冬の衣替えの目安
冬服への切り替えは2024年10月1日(火曜)に行われ、10月1日から翌年3月31日まで冬服が着用されます。
日本では地域によって気温に大きな差があるため、衣替えの時期も地域差があります。
例えば、
- 北海道では、夏服は6月中旬から9月中旬まで、冬服は9月中旬から翌年6月中旬まで着用されます。
- 沖縄では、夏服の期間が5月1日から10月31日、冬服は11月1日から4月30日までです。
衣替えの日はあくまで目安であり、気温や個人の感覚に合わせて調整することが重要です。
特に私服を選ぶ際は、その日の気候や自分の体調を考慮して選ぶと良いでしょう。
衣類収納のコツ
衣類を収納する際に役立つポイントは以下の通りです。
収納前の洗濯
目に見えない汚れや汗が残っていることも多いため、洗濯をしてから収納することが大切です。洗濯できない衣類はクリーニングに出しましょう。
虫干しをする
晴れた乾燥した日に行う虫干しは、衣類についた虫やカビの予防に効果的です。
収納日の選択
湿気が少なく乾燥した晴れた日に衣替えを行うと、衣類がカビや虫害を受けにくくなります。
丁寧にたたむ
衣類を乱雑に収納すると次に着るときにしわが多くなってしまいます。型崩れを防ぐためにも、丁寧にたたんでから収納しましょう。
ふんわりと収納
衣類を詰め込みすぎずに、余裕を持ってふんわりと収納することが大切です。
中身が分かるようにする
透明な衣装ケースを使うか、中身が分かるようにラベルをつけておくと便利です。
防虫剤や湿気取りを使用
収納時に防虫剤や湿気取りシートを使い、虫食いやカビを防ぎましょう。
クリーニングの保管サービスを利用
収納スペースに限りがある場合は、クリーニング店の保管サービスを利用するのも良い選択です。
衣替えと季節の言葉
衣替えは年に2回または4回行われ、特に夏に関連する季語です。
松尾芭蕉の句に見られるように、「衣替え」は季節の変わり目を象徴する文化的な行為です。
急な気温変動にも柔軟に対応できるよう、日付にこだわらず、自分の体調や気候を考慮して衣替えを行いましょう。